イタルジェット ドラッグスター 180
2004年6月、通勤用に買いました。
KRPさんからYahooで落札しましたが、エンジンに水が回っていたので全てバラしてOHする事にしました。
事前に車両は確認に行ってたんですが、なかなか見抜けないものですね。
まあ、なんせ元々4万キロオーバーの車両ですから。(^^)
でも、新しいDSの黄色はフレームが濃いブルーで目立たなく、せっかくの特徴が薄れてしまうようで、どうしてもシルバーのフレームが欲しかったんで冒険した訳です。
これは10月の初旬にレストアが完了してお店で撮った写真です。
ボディーパーツも補修して塗りなおしたのでピカピカです。

ピストン&シリンダーはMarossi製でしたが、ケースを割ってみるとクランクまでMarossi製が奢られており、キャブも当初はMarossiデロルト25パイでしたが、ケイヒンのPWK28に換装しました。

磨り減っていたリアのスイングアーム部分のブッシュも工作屋さんで削り出しで作製してもらいました。
クランクケース部分のブッシュはPMチューニングのメタルブッシュに交換。
抜けていたショックもBITUBOに交換しました。

今回、レストアが済んで初めてまともに乗りましたが、独特のフロントの接地感とともに、トラスフレームの効果なのか車体の剛性感がよく感じられ、Bituboのサスは硬いがしっかり仕事をしており、タイヤの情報が掴み易く、安心して飛ばせる感じです。
ブッシュを変更しているせいか、ランナーで聞かれるリアのフラフラ感もなく、とてもしっかりした感じです。

エンジンは噂通り凄いパワーですが、クラッチとの相性も良い感じで、意外と低速でも全く問題なく扱い易く、少々ビックリしました。
フルパワーは公道ではホントに数秒しか使えません。
スタート時、クラッチが繋がる瞬間は駆動系にいちばん力が掛かるので、長く乗れるように、ゆっくり負担を掛けないように気を使って発進しています。
トラスフレームの特徴が良くわかるように、バッテリーをシート下に移設し直して、カバー類を抜いてフレームをスケスケ、ホネホネにしてあります。(^^)
エアクリーナーは元々無かったので、K&N + プリチャージャー 仕様です。
ケースを割るとMarrosiのクランクでした。
クランクベアリングはクランクと少々クリアランスがあった為、難なく抜けてしまいました。
通常ならクランク分割の特殊工具が必要な部分です。
ここからも一次圧が抜けていた可能性があるかも知れません。
新品のベアリングを合わせてみると、工具なしでは入らないのでホッとしました。
ピストン、シリンダー、ヘッドも全てMarossiのパーツでした。
OHするにあたっては純正よりも低価格なのでみなさん交換されるようです。
しかし、このピストンシリンダーはあまり使われていなかったようで、若干のカーボンもすぐに落ちてしまいました。
キャブレター部分のスロットルケーブルのデタラメな取り付け等から、フルマロッシ組んでみたものの、キチンとセッティングや調整が出来ないまま、水漏れ等の原因で手放したのでしょう。ちょっとラッキー!(^^)
クランクベアリングはプーラーを使い、必ず外側のカラーに力が加わるように慎重に圧入します。
内側のカラーを押して挿入するとベアリングが傷みます。
たまたま、ポルシェのリアベアリング交換の為に購入した大型プーラーが使えました。
ケースを合わせる時も、クランク引き工具を使わないとクランクの芯が狂います。
クランク引き工具は市販の物もありますが、径がちょうど良いパイプやカラーを組み合わせても代用可能なので、私はその方法でクランクを引きました。
ついでなのでギアボックスもベアリングの状態を見る為に開けてみたところ、入力シャフトの反対側、ちょうど上の写真で正面左上に見えているベアリングの状態が特に悪いです。
新しいモデルではこの入力シャフトはカバーの部分まで延長され両持ちとなったので、このベアリングも酷く傷む事も少ないかも知れません。
ニードルベアリングはあまりヘタらないらしく状態は良かったので、ボール系ベアリングのみ全てNSKの日本製の新品に打ち換えました。
奥に壁がある為、普通のプーラーは利かず、こんな特殊な工具をストレートで購入しました。
ランナー、ドラッグスターなど共通のエンジンで一番問題になるウォーターポンプです。
大体2万キロ弱で漏れて来るそうです。(^^)
今回、OHにあたって電動ウォーターポンプ導入を考えましたが、毎日通勤20キロくらいで、3年くらいは持つ計算になるので、次に漏れるまでは現行のままで行く事にします。
頻繁に乗る方がゴム類は傷みにくいようですし。

しかし、さすがに4万キロ走行だけあり、クランクから駆動を取り出す為のプーリーとウォーターポンプ、オイルポンプ連結部分が磨耗でかなり磨り減っていたり、オイルポンプの区同軸自体も大分磨り減って変形していました。
幸い部品取りエンジンを購入できたので、プーリー、オイルポンプ、その他ショートパーツを移植しました。
オイル切れで走行2300キロで焼き付いたそうで、確かにプーリー等、中身は新品並みにキレイな物でした。 そのオーナーには可哀想な話ですね 。(^^)
勿論、オイルベルト等は新品を使用しましたよ。
今回、フレームまでバラバラにしましたが、心配した錆なや腐食はなく、リアのナンバー下部分の泥はねが溜まる部分が若干錆が酷かったくらいで、他はキレイな物でした。
ステアリングシャフトの最下部リンク部分にガタが出ていて、60キロくらいで走るとジャダーが出たので(恐)1万キロの中古と交換しました。
さすがに4万キロだといろいろあります。
このリンク部分は泣き所となりそうなので、今後良いOH方法を考案して実行してみたいと思います。
カウル類もオリジナルの蛍光イエローで再塗装してもらいました。
やっと届いたDS専用ウェーブディスク+専用パッド。
勿論、前後キャリパーも洗浄&OHして、フルードも入れ替えしました。
バイクのエア抜きは初めてだったのでマスターのエアがなかなか抜けず結構苦労しました。
ブレーキはリニアなタッチですごく良く、特にリアブレーキの効く感じが良いので、安心してブレーキングできます。

結構問い合わせがあるので、下記に購入ショップを載せまておきます。
HPは無くなったようなので、まだやってるかつぶれたか?メールで直接質問してみてください。(^^♪

PSN Scooters
  492 BRadford Road 
  Batley
  Yors WF17 5JY
  Tel. 01924 445449
  www.psn-scooters.co.uk
  andy@psnscooters.co.uk


シートも和歌山の明和内張さんでディンプルで張り替えてもらったのでカッコ良くなりました。
明和内張さんは安くて親切なので超お勧めです! )

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